社労士の仕事ってなんだろう？
社労士という資格をとることをお勧めされたけど、具体的には何の仕事をするの？
社労士について簡単に知りたい。
という方にむけて簡潔に解説します。最後まで読んでいただけると幸いです。
社労士とは何かを簡単に説明
社労士は社会保険労務士の略です。
社会保険労務士とは、保険や労働、年金などに関して組織と労働者の関係を円滑に進めることを目的とした業務を行います。
社会保険労務士は業務独占資格という特定の業務を独占して行うことのできる資格であり、国家資格です。
非常に重宝される資格ではありますが、取得の難易度も高くなっています。
社会保険労務士になるには？
社会保険労務士になるには
・社会保険労務士試験の合格
・社会保険労務士名簿に登録
の二つが必要です。
それぞれにおいて受験資格や登録するための資格などが細かく決められています。
受験資格に関してはこちらをご参照ください。
社労士は何をする？
社会保険労務士(社労士)は、企業において採用から退職のなかでの労働問題や社会保険に関する問題を解決するために存在します。
企業内で雇われて働く勤務社労士は企業内の社会保険手続きなどを進めたり、従業員からの年金や労災、労働環境に対する相談に乗ったりします。
独立して働く開業社労士は、雇われるのではなく都度依頼されて業務を行います。
勤務社労士と開業社労士の割合は記事の後半で解説します。
社労士の具体業務
社会保険労務士（社労士）の業務は一号業務,二号業務,三号業務のように分類されています。
手続きの代行である一号業務、帳簿の作成の二号業務は社労士の独占業務として社労士以外は有償でそのお仕事をすることはできません。
※無償の場合はその限りではありません。
また、三号業務は社労士の独占業務ではありません。
まとめると社労士の仕事はつぎのように区分されます。
| 一号業務 | 手続きの代行 | ・社会保険や労働に関わる書類の作成 ・申請や申立ての代理手続き |
| 二号業務 | 帳簿等の作成 | ・労働社会保険諸法令に基づく労働や保険に関する帳簿の作成 ・労働者の名簿や賃金台帳や出勤簿などの管理も含む |
| 三号業務 | コンサルティング等 | ・労働や保険に関わる相談などに応えること (中小企業診断士などが行うこともある。) |
業務独占資格の中でも、有償独占業務と無償独占業務があります。
有償独占業務は、弁護士、公認会計士、弁理士、社会保険労務士、行政書士などで、有償である場合に有資格者しかその業務を行えません。
つまり、無償である場合にはその業務を行うことができます。
しかし、無償独占業務では、無償でその業務を行う場合であっても有資格者しかその業務を行えません。医者や税理士など資格がない人が行うと困るものがそれに当てはまります。
今回の場合、社労士は有償独占業務になりますので、無償の場合にはその業務を行うことが可能になります。
社労士の人数
現在、社労士は44000人がいると言われています。
社会保険労務士は、労働基準法、雇用保険法、健康保険法、国民年金法など、国民の生活と企業の事業運営に密接に関わる労働社会保険諸法令に精通した身近な専門家として、全国約 44,000 人が活躍している。
出典:社会保険労務士白書-2022年版.
https://www.shakaihokenroumushi.jp/Portals/0/doc/nsec/kouhou/2022/2022%E5%B9%B4%E7%89%88%E7%99%BD%E6%9B%B8_2.pdf
社労士の働き方の種類と割合
社労士の中で開業社労士として働いている人は66.9%,副業の範囲を含めると開業社労士の割合は85.2％にもなります。
つまりほとんどの社労士は開業社労士となります。(平成30年のデータ)
少し古いデータなので現在はどうかは定かではありませんが、このデータを観ると会社内で雇用されて働く社労士は少ないと言えます。
出典:
社会保険労務士の業務展開についてのアンケート調査
平成３０年２月 「専門士業科研」研究プロジェクト
研究代表者：福井康太（大阪大学大学院法学研究科教授）
http://www.law.osaka-u.ac.jp/senmonshigyou/pdf/part2.pdf
まとめ
・社労士の業務は1号業務、2号業務、3号業務と別れている。
・3号業務は社労士の独占業務ではなく、ほかの専門士が行うことも可能。
・社労士の大半は開業社労士として働いている。
いかがだったでしょうか？社労士が何をするか？仕事の内容の概要を知っていただけましたら幸いです。
最後にクイズ
最後に確認のためのクイズはいかがですか？
