Rubyで使われる&(アンパサンド)の種類まとめ!

Rubyプログラミング言語において、&(アンパサンド)は多様な文脈で使用され、それぞれ異なる役割を果たします。

この記事では、Ruby初心者向けに&の主な使用法を詳細に解説し、それぞれの用途を明確に区別する方法を提供します。

Rubyにおける&の役割

・ブロック引数としての &
・ブロックへの暗黙的な変換での&
・ビット演算子としての &
・論理演算子としての&&
・安全なナビゲーション演算子(&.)
・シンボルとアンパサンド&の組み合わせ(&:to_s)

目次

ブロック引数としての &

&はメソッド定義において、ブロックを引数として受け取る際に使用されます。

これにより、メソッド呼び出し時に与えられたブロックを、Procオブジェクトとして扱うことができます。

def method_with_block(&block)
  block.call
end

method_with_block { puts "Hello, block!" }

ブロック引数としての &
・メソッド定義の時に使う。
・ブロックを引数として明示的に受け取ることを示す

・このとき、引数に指定された変数はProcオブジェクトとして扱えるようになっている。

ブロックへの暗黙的な変換での&

メソッド呼び出し時に、&を使用して、Procオブジェクトやブロックを明示的にメソッドに渡すことができます。

つまり、Proc→ブロックへの変換が可能です。

これにより、ブロックが引数として必要な場所で、Procオブジェクトを使用することが可能になります。

my_proc = proc { |x| x * 2 }
[1, 2, 3].map(&my_proc) # => [2, 4, 6]

ビット演算子としての &

&はビット演算子としても使用され、ビットごとのAND演算を行います

ビットでのAND演算では、二つの数値の各ビットを比較し、両方のビットが1であればその位置のビットを1に、それ以外の場合は0に設定します。

5 & 3 # => 1 (0101 & 0011 = 0001)
6 & 3 # => 2 (0110 & 0011 = 0010)

論理演算子としての&&

&&は論理積といい式のすべてが真の場合に真を返すものです。

またこの時、気を付けるのは&&は短絡評価をするということです。

短絡評価とは左側の式が false または nil の場合、右側の式は評価されず、その時点で false または nil を返すものです。

これにより、不必要な計算を省略することができます。

また逆に必要な演算や変数への代入を&&の右側に書いてしまうと短絡評価されて実行されないということもありえます。

&&を短絡評価で使う場合には、性質をよく理解しておくことが大切です。

# && の使用例
a = false
b = true
result = a && b # a が false なので、b は評価されず、result は false になる

安全なナビゲーション演算子(&.)

Ruby 2.3以降では、&.が安全なナビゲーション演算子(safe navigation operator)として導入されました。

これは、メソッドを呼び出す前にオブジェクトがnilでないかをチェックする際に使用します。

またの名をぼっち演算子と呼ぶこともあります。

user = User.find_by(id: 1)
user&.name # userがnilでなければnameを呼び出す

ぼっち演算子は

safe navigation operator (ぼっち演算子):

  • object&.foo という形式のメソッド呼び出し形式が追加されました。これは object が nil でないときにメソッド foo を呼び出します。 Active Support の try! と似ていますが、メソッド名は文法的に必須であるという点が異なります。
NEWS for Ruby 2.3.0 (Ruby 3.2 リファレンスマニュアル)
https://docs.ruby-lang.org/ja/latest/doc/news=2f2_3_0.html

シンボルとアンパサンド&の組み合わせ(&:to_s)

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
string_numbers= numbers.map(&:to_s)  # 各要素を文字列に変換

このように、.mapの引数にアンパサンドと:to_sというシンボルが組み合わされて使われる場合もあります。

これはブロックの代わりとしてシンボルを用いていると考えます。

内部的には:to_sがto_procメソッドによりProcオブジェクトに変換されます。

そして、ブロックへの暗黙的な変換での&を用いて{ |number| number.to_s }

のようなブロックに変換したうえで実行されます。

つまり、

STEP
&:to_s アンパサンドとシンボルの組み合わせ
string_numbers = numbers.map(&:to_s) 
STEP
to_procが呼ばれる。
string_numbers = numbers.map(&:to_s.to_proc)
#これも同じ結果
STEP
ブロックと同じ結果になる。
numbers.map { |number| number.to_s }

まとめ

いかがだったでしょうか?
rubyに出てくる&の種類と役割について詳しくまとめてみました。

私自身、&の使い方、とくに&+シンボルについては悩まされてきましたので初心者でRubyが難しいと感じている人はぜひ詳しく読んでみてください。

これ以外にも私の知らない使われ方もあると思いますので、ぜひコメント等で教えていただけますと幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次